ここまでのおさらい
第一部 出逢編 〜二億四千万の瞳
時は戦国乱世。群雄が割拠し、等しく天下統一を目指そうとする争乱の時である。その時代に、ひとりの海賊がいた。長曾我部元親。土佐を本領とする歴とした大名であるが、彼は日の本の治世に興味はなかった。元親の狙いは、諸国に眠るという宝物であった。
しのぎを削る戦国大名達が隠し持つ宝を狙う旅の果て、元親はやがて奥州へとたどり着いた。
そこで見えたのは、若き独眼竜・伊達政宗であった。
元親は政宗と戦い、その魂の孤高に己と近しいものを感じ、魅せられた。
政宗を倒した元親は、その首級ではなく《竜の爪》、六爪の一振りのみを貰い受け、土佐へと帰っていったのだった。

◆第一部名場面より 「竜の爪」

第二部 遠距離恋愛編 〜よろしく哀愁
魅せられたのは、元親ひとりではなかった。
政宗は己を倒しながら、刀を一振りだけ奪って去った男に例えようもないほどの親近感を覚えていた。
そんな折り、土佐から届いた一通の文。とりとめのない中身ではあったが、何とはなし、そのまま文のやり取りを続けることとなった。
政宗の側近である片倉小十郎が忌々しく見守る中、海賊と鄙の粋人との千里を越えたやりとりは、やがて二人の心を近づけていったのだった。

◆第二部名場面より 「交わし文」

第三部 蜜月編 〜二人の愛ランド
ついに政宗が動いた。
元親との文に良い顔をしない片倉小十郎を振り切り、政宗はほとんど単身、真夏の土佐へと乗り込んだ。元親は無論喜んだ。たちまちに二人は契りを交わし、深い仲になった。
元親はまさしく下にも置かぬ歓待ぶりで政宗をもてなし、心を通わせた。そう信じた。
しかし、蜜月はつかの間だった。現れたときと同じくらいに突然、政宗が告げた別れの言葉。
元親は津波に飲み込まれるような衝撃に自失したのだった。

◆第三部名場面より 「逢瀬」 「Feel so good」

第四部 波瀾万丈編 〜別れても好きな人
元親に突然別れを告げた政宗は、都に入る。そこで天下の傾奇者・前田慶次と再会する。慶次の意味深な恋愛談義に心を揺らす政宗。
一方の元親は、政宗とのやりとりを忘れられず、思いの丈を文にこめて送りつづけた。錯綜する思惑。すれ違う思い。やがて、二人は雨の桶狭間で再会し、やっと互いの気持ちを確かめ合うことができたのだった。

第五部 試練編 〜青春の影
竜の右目の祝福は得られないものの、互いの心を確かめ合った二人。互いの立場は寄り添うことを許さないが、また文を交わすことを約束した。折から、朝廷より昇叙の達しがあった政宗は四国経由で上洛することにした。しかし、本当の試練は中国にあった。毛利元就と元親の仲を疑った政宗は、嫉妬の炎に身を焦がす。思わぬ誤解に命の危機を迎える元親。
元就を倒し、元親の心も知った政宗は天下統一への志を新たにしたのだった。

第六部 天下統一編 〜愛燦々
織田信長、武田信玄、豊臣秀吉と居並んだ強者達は次々に時代の波に飲み込まれ、ついに政宗は盟友徳川家康と直接対峙した。駆けつけた元親とともに天下分け目の関ヶ原を戦い抜き、政宗は征夷大将軍の宣下を受けたのだった。
混乱の時代はついに幕を閉じ、元親と政宗の恋も安泰かと思ったその矢先。初めて生まれた身分の違いを家康に指摘され、元親は己を見失う。
しかし心に嘘はつけない。二人は再び違いの胸の内を確かめ合い、手を取り合って生きていくことを誓うのだった。